「初笑い」

『オオカミのごちそう』
『まて まてー!』
『おふろじゃ おふろじゃ』
『きょうは こどもを たべてやる!』


オンライン書店ビーケーワン:オオカミのごちそう 「オオカミのごちそう」木村 裕一・ぶん / 田島 征三・え  偕成社

オオカミのシリーズもので、本当は3冊あります。
中で、この本が一番笑えます。
ことわざに「二兎追う者は一兎をも得ず」といいますが、
それは、時によるのです。
このオオカミは、ひたすら、ご馳走、すなわち、こぶたを
追います。
そして、とうとうこぶたを捕まえました。
さあ、オオカミはどうしたでしょう。



『まて まてー!』 宮西 達也 作・絵   金の星社
とても楽しいお話です。繰り返しのお話で、パターンがすぐに分かるのですが、
それでも、何度も楽しめます。
表紙から分かるとおり、釣りのお話です。水の中でこんなことが起きているなんて。
大好きな作品です。


オンライン書店ビーケーワン:おふろじゃおふろじゃ 「おふろじゃおふろじゃ」 
オードリー・ウッド作 / ドン・ウッド絵 / 江国 香織・訳  BL出版

江国香織訳ということで、これは!?と思った方、あたりです。
絵本をめくった時から、不思議な世界に引き込まれます。

お話は簡単です。お風呂から出なくなった王様を、家臣やお后様が、お風呂から出そうと
挑戦するのです。でも、誰も成功しません。それどころか王様に呼ばれて、一緒にお風呂に
入る羽目になるのです。じゃ、最後は?ここが面白いところ、なあんだ、って解決方法で、
一件落着します。

この絵本は、絵がまたすごいです。中世のお城風の中表紙から始まって、お風呂から出ない
王さまは、ポセイドンと見紛うばかりです。しっかりと描きこまれた絵からは、お話の内容が
あまり簡単に思えてくるほどです。でも、文章も気が利いて、絵とよく合っているのです。
ちょっと、あくが強いといえば強い感じの絵です。でも、その絵が2ページの見開きいっぱいに
裁ちきりで広がると、吸い込まれていくように、魅入られます。


オンライン書店ビーケーワン:きょうはこどもをたべてやる! 「きょうは こどもを たべてやる!」
シルヴィアン・ドニオ文 / ドロテ・ド・モンフレッド絵 / ふしみ みさを訳  ほるぷ出版

ワニの親子のお話です。このワニ親子、目が結構怖くて、歯がぎざぎざで、
こわーいワニ親子に見えますが、お食事は完熟の甘いバナナです。
こわ-い顔のワニ親子がバナナを食べるシーンは、おもしろいですが、もっとおもしろいのは、
ワニの子どものアチーユが、「きょうは こどもを たべてやる」と宣言してからです。

お母さんワニは「バナナの きに こどもは なりませんよ」なんて言いながら、
バナナを差し出します。
さらに、お父さんワニは、街に行ってソーセージを買ってきます。
背中にソーセージを背負った姿は、とてもユーモラスです。

それでもアチーユは人間のこどもを食べると言い張ります。
すると、両親はチョコレートケーキを作り出します。どこまでも甘い物好きですね。
チョコレートケーキには、ちょっと気を惹かれますが、子どもを食べる気分は変わりません。

何も食べないアチーユは頭がくらくらするので、川で水浴びをしようと思います。
なんと、そこに子どもがひとり、「チャーンス」とばかりに、飛び掛ろうとします。
ところが、この子ども、見るからにワニより怖そうな女の子です。
アチーユは、適当に遊ばれて、川に投げ入れられました。

そして、「こんどこそは こどもをたべるためにね」とバナナを山のように食べます。

とてもしゃれた感じの絵とともに、楽しいお話が綴られています。
ワニの親の表情もいいです。簡単なお話ですので、じっくり絵を楽しんでください。

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